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サードプレイスとは?おすすめ場所とメリット・デメリットについて解説

サードプレイスとは、自宅(第1の場所)でも職場(第2の場所)でもない第3の場所を意味する言葉です。自宅や職場以外で、自分にとって心地の良いものがサードプレイスとなっており、カフェやバー、公園などがおすすめな場所として挙げられます。サードプレイスでは、自宅や職場では会えないような人と出会えるため、普段接点のない人とのコミュニケーションを取ることができ、新たなアイディアを発見することもできます。しかし、サードプレイスは通常のオフィスと距離が離れているため、緊急時の対応が遅れてしまう可能性があります。

サードプレイスとは?

自宅でも職場でもない第3の場所

サードプレイスとは、自宅でも職場でもない、居心地のよい第3の場所です。サードプレイスはアメリカの社会学者レイ・オルデンバーグ(Ray Oldenburg)によって提唱された概念で、第1の場所(ファーストプレイス)である自宅でもない、第2の場所(セカンドプレイス)である職場でもない、コミュニティの基盤としてコミュニケーションを謳歌する第3の場所を指します。リラックスして自分らしく過ごせる場所を示す概念であり、気軽に立ち寄れて利害関係もなく会話がはずみ、自分にとって居心地がよければ場所は問いません。

サードプレイスが求められる背景

サードプレイスが求められる背景には、価値観や働き方の多様化があります。従来、家庭では家事や子育て、職場では仕事をするのが当たり前でした。しかし近年、働き方の多様化や新型コロナウイルスの世界的流行に伴い、家庭と職場の線引きが曖昧になりつつあります。同時に、テレワークによる在宅勤務が一般的となり、ワークライフバランスに関する弊害も生じました。仕事と私生活の区別が曖昧となり、公私のバランスが取りにくくなったのです。サードプレイスを確保し仕事と私生活のメリハリをつけることで、このような弊害を解消できます。ファーストプレイス・セカンドプレイス以外にくつろげる居場所を持つという意味でも、サードプレイスは人生を豊かにする重要な存在です。

日本人にはサードプレイスは馴染まない?

有用性の高いサードプレイスですが、日本人には馴染みにくいともいわれています。なぜなら、多くの人がサードプレイスを持つといわれるヨーロッパと日本では、価値観が異なるからです。ヨーロッパでは行きつけのバーやパブ、カフェなどがあり、毎日のように立ち寄る人も珍しくありません。しかし、そのようなサードプレイスを持っている日本人は少数派です。ヨーロッパでサードプレイスを持たない人は「面白みのない寂しい人」などと評されますが、日本では逆に「真面目で勤勉な人」などと前向きに捉えられます。日本ではサードプレイスを持たないことが一般的でもあるため、その価値を認識しながらもなかなか浸透しないのが実情です。また、他者との交流をあまり好まない日本人は、そもそもコミュニティの形成を目的としたサードプレイスに馴染みにくいともいえます。

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日本人におすすめのサードプレイス

マイプレイス型サードプレイス

「マイプレイス型サードプレイス」は、他者に気兼ねなくマイペースでのんびりくつろげるスペースです。例えば、喫茶店やカフェ、飲食店、図書館などが挙げられます。誰にも邪魔されないで自由に過ごせるマイプレイス型サードプレイスは、他者との交流をあまり好まない日本人にも馴染みやすいサードプレイスです。ただし、本来のサードプレイスには必須であるコミュニケーションの要素はないため、他者との交流によって得られるメリットを享受したい方には向いていません。なお、日本のカフェは閉鎖的でプライベートスペースを大切にしますが、ヨーロッパのカフェには開放的なオープンスペースが用意されており、利用客同士の交流も活発です。

交流型サードプレイス

「交流型サードプレイス」は、交流を目的とした場所として設計され、誰でも気軽に参加してコミュニケーションできるスペースです。例えば、趣味のオフ会や地域のサークル活動・ボランティア活動などが挙げられます。共通の趣味や目的を持った交流型サードプレイスは、自然発生的コミュニティが苦手な傾向にある日本人にも馴染めるサードプレイスです。スタッフや知人の紹介で他者とコミュニケーションを取ることで、癒やしや新たな発見を得られます。

   

サードプレイスのメリット

疲れを癒やしてリフレッシュできる

自宅でもない職場でもないサードプレイスは、自分らしくのんびり過ごせる居心地のよい場所です。例えば、仕事でストレスや疲れが溜まった場合、自宅でこれらを解消できるとは限りません。一方、利害関係もなく自由に過ごせるサードプレイスであれば、仕事のストレスや疲れを癒やし、時間を忘れてリフレッシュできます。バーのマスターやカフェの常連客にちょっとした悩みを聞いてもらうだけでも、ストレス解消につながるかもしれません。居心地のよいサードプレイスを持つことで、日々の疲れを癒やして明日への活力を養えるのです。

新たなアイデアや刺激を得られる

さまざまな人が集まるサードプレイスでは、職業や年齢に関係なく新たな人脈を築くことが可能です。バックボーンが異なる他者と触れあうことで、まったく新しいアイデアや刺激を得られるでしょう。サードプレイスでは、他者との交流によって刺激的な経験をしたり、いままで知らなかった知識や知見を得たりできます。自宅や職場では得難い経験をすることで、人生の意義を見つめ直し、よりよく豊かな人生を歩むきっかけとなるかもしれません。

   

サードプレイスのデメリット

情報漏えいのリスクがある

メリットの多いサードプレイスですが、一定のデメリットがあるのも事実です。サードプレイスをオフィス代わりに利用している人はとりわけ、情報漏えいには注意しなければなりません。例えば、肩越しにパソコンやスマートフォン・タブレットの画面をのぞき見るショルダーハッキングや、離席時の盗み見・盗難には十分注意が必要です。不特定多数の人が集まるサードプレイスでは、覗き見防止フィルターを取り付ける、離席時はパソコンをロックする、情報端末を放置したまま不用意に離席しない、などの対策が求められます。

緊急時の対応が遅れる

オフィスから離れたサードプレイスは、緊急時の対応が遅れる可能性があることも、忘れてはならないデメリットです。なにか緊急事態が発生した場合、通常のオフィスであれば即時対応できます。しかし、オフィスから距離が離れたサードプレイスで仕事をしていた場合、現場に駆けつけるまで一定の時間が必要です。特に、一刻を争う事態であった場合は、この時間差が致命的な結果につながる可能性があります。サードプレイスオフィスなどを導入する場合は、緊急時対応マニュアルを構築するなど、有事に備えて万全の準備を整えることがなにより重要です。

    

まとめ

今回はサードプレイスについて解説しました。サードプレイスとは、自宅でも職場でもない、居心地のよい第3の場所です。利害関係がなく、疲れを癒やしてリフレッシュできる、他者との交流で新たなアイデアや刺激を得られる、などのメリットがあります。一方、情報漏えいのリスクがある、緊急時の対応が遅れる、といったデメリットがあるのも事実です。当記事を参考にメリット・デメリットを把握し、サードプレイスオフィスの導入を検討してみましょう。

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