コロナ禍によって始まったテレワークもすっかりと定着化してきた昨今ですが、毎日自宅にこもって仕事をする日が続くとマンネリや味気の無さを感じる事が多くなってきました。会社の仲間とのコミュニケーションを取る機会が減ることがテレワークのデメリットだとすれば、周りの社員を気にせず職場環境を自分好みにカスタマイズできる事がテレワークのメリットといえます。
その数ある職場環境作りのうちの一つが「音楽」。心身の健康維持に対する効果の期待から、介護や医療の現場で「療法」としても取り入れられています。そして今や人だけに留まらず、ワインや焼酎、日本酒など製造過程で音楽を流す事で雑味の少ないお酒を仕上げる取り組みが行われています。
そこで今回は音楽がもたらす効果に注目し、音楽のプロであり、somu-lier編集長とも親交のある「SPiCYSOL」ボーカルのKENNY氏をお迎えし、「テレワーク環境におけるちょっとした工夫『音楽編』」について紹介していきます。 その曲作りの背景には、相当な数の音楽と触れ合う事で磨き上げられた感性が存在しています。そのボーカルであり、作曲も手掛けているKENNY氏に「音楽」をテーマに色々お話しを伺いました。そして、音楽を取り入れる事で業務効率をアップできるかも?!そんな期待を膨らませ、「仕事がはかどる音楽MIX」も選曲してもらえることになりました。
渡邊 こんにちは。よろしくお願いします。KENNYさんは私がテレワークを毎日行なっている、つまり生活をしている街・湘南に今年移住して、活動を始められましたよね。そんな縁から、テレワーク中の業務がはかどる曲を、自宅近くで活動しているアーティストに紹介してもらうというSTAY LOCALな企画が実現しました 。
KENNY氏 はい、実現できて本当に嬉しいです!よろしくお願いします。最近拠点を湘南に移したことで、海辺の環境から得られるインスピレーションが非常に多く、音楽活動にも良い影響が得られていると思います。
渡邊 現在、コロナ禍と言われる状況の中で、somu-lierを読んでいる読者の人達も感染拡大防止のために在宅ワークを強いられ孤独感や不安感を感じながら仕事に向き合う人が少しずつ増えてきているようです 。
KENNY氏 そういう方、業界関係なくとても多いと思いますね。僕自身もその一人で、本来予定していたライブやレコーディングができなくなってしまい、自宅に籠った仕事が続く毎日です。本来音楽を通して人の支えになったり、応援したりする事ができるようになる為にこの道を歩んでいますが、僕自身が想い描いていた2020年とかけ離れた日々を過ごしています。
渡邊 誰もがこの予期せぬ事態に、少なからず不安な空気を感じながら働いていますね。
KENNY氏 でもそういう時こそ音楽がもたらす効果に支えられる実感を僕自身が感じています。空気を振動させる音を操って作る音楽は、その振動がダイレクトに身体に伝わる事で、心身に直接影響を与える力があると思っています。
渡邊 そうですね。心地よい音楽を聞きながら肩の力を抜いてリラックスする事で思考自体がポジティブになったり気分を変える事で行き詰まっていた思考に新たな発想が生まれたりしますよね。
KENNY氏 音楽の力で気持ちの向きや思考のリズムを変える事で集中力が増したり、視点が変わったりする事で仕事の作業効率も上がると思います。
渡邊 私もそう思います。そこでお願いなんですが、SPiCYSOLの作曲を手がけるKENNYさんに“リラックスして作業がはかどるMIX”を作っていただきたいのですが、いかがでしょうか?
KENNY氏 はい、いいですよ。渡邊さんをイメージして選曲してみますね。
渡邊 ありがとうございます。日々のテレワーク環境に彩りと、業務効率アップを図れるような選曲をお願いします!
KENNY氏 アップテンポの攻めた音楽でも、落ち着きすぎて眠たくなってしまうような雰囲気のものでもなく、あえてその逆のあまりない方向でプレイリストを作成しました。肩の力を抜いてリラックスさせることをテーマにして、ポジティブに業務に取り組めるような音楽でまとめました。
Spotify:https://open.spotify.com/playlist/4PHcUaiivRTLkhWDCru7Jn?si=85uHUJcjTQCS7OO_qa8syg
渡邊 1日300曲程度は聴いているとか。その豊富な音源のストックから選んでいただいた形ですね。
KENNY氏 そうですね。楽曲の創作期間以外は、天気やタスクに合わせて欠かさずBGMを流しています。その中から今回のテーマにフィットするものを選出しました。
渡邊 『comethru』がセットリストのスタートにした理由はあリますか?
KENNY氏 今回のプレイリストの象徴になる曲だと思って1曲目にしました。優しいメロディーがポイントで、作業開始のリラックスムードを演出するのにぴったりな楽曲かと。『Blue Eyes Forever』はアコースティックサウンドでありながら心が持ち上げられるようなテンポ感が、作業のラストスパート時の高揚感とリンクするので最後に持ってきました。
渡邊 ご自身の曲が2曲入っていますが、これらを選んだ理由を教えてくださ い。
KENNY氏 SPiCYSOLの楽曲はしっかりと聴き込んでもらうためにポップなテイストのものが多いのですが、この2曲はテーマにマッチするので選びました。『You Find Me, I Find You』はあえて通常のバージョンではなく、Bodrum Blue バージョンのものにしたのですが、このアレンジは癒しを求めて行ったトルコ旅行中に思いついたアレンジです。仕事を忘れて遊びふけっていたら、急に仕事への意欲が湧いてきたんですよね(笑)。
仕事のスイッチを入れる、スピードアップに相応しい曲だと思います。また『SOLO』も通常のバージョンではなく、あえて珍しくウッドベースを使用した心地のよい雰囲気のアレンジの楽曲を選びました。
渡邊 音楽以外でリラックスする方法は何かありますか?
KENNY氏 サーフィンですね。リラックスだけでなく、リフレッシュも兼ねています。頭や心の整理がなかなかつかない方なので、リラックスやリフレッシュできる環境を無理やりにでも作って溜め込まないようにしていますね。
渡邊 なるほど。体を動かす事自体にリラックスやリフレッシュの効果が大きいでしょうし、自然界の音にはストレスを軽減すると言われるセロトニンの分泌や、脳内のエンドルフィン(自然の鎮静剤と言われる脳内で機能する神経伝達物質の一つ)の分泌を活性化する働きがあると言います。自然の中で波の音を聞いているだけでも、脳や心によい影響があるのでしょうし、そんな影響はKENNYさんの選曲を通しても伝わってきます。
KENNY氏 ありがとうございます。どれだけポジティブな事を歌っても、作り手の気持ちが乗っていなければ全然伝わらないものになってしまうので、自分に嘘が無いように作る事に気をつけています。
渡邊 最後にテレワークなど仕事環境が大きく変化している人達に元気が出るメッセージをお願いします 。
KENNY氏 音や音楽はどんな励ましの言葉よりも効果があると思うんです。今回作ったプレイリストもそうですが、コロナ禍の今だからこそ、生活の中に音楽を取り入れてみて欲しいです。時には底無しに明るいバブル時代の曲を聴いて元気をもらったり、逆にもっと悲惨な時代の音楽に触れて自分を鼓舞してみたり 。 音楽の力も使い方も様々ですがきっと心の支えになってくれるはずですから 。
渡邊 本日はありがとうございました。早速紹介してもらったMIXをBGMに溜まった仕事を片付けていきたいと思います。
自分好みにカスタマイズし、自分にとって最も快適な職場環境で仕事と向き合えるのは、テレワークの環境だからこそ。好みは人それぞれ、また効果には個人差がある「音楽」ではありますが、マンネリ化したテレワーク環境においてはポジティブな効果を期待できるはずです。いつものテレワーク環境に「音楽」という彩りを添えて、気分を新たに仕事へと取り組んでみるのはいかがでしょうか 。
KENNY氏
CITYとSURFが融合した心地よいサウンド感を生みだすハイブリッドバンド、SPiCYSOL(スパイシーソル)のボーカル、ギター。
2020年11月23日に約8ヶ月ぶりの有観客ライブSPiCYSOL One Man Live “From the C”が湘南は茅ヶ崎にある茅ヶ崎市民文化会館で行われる。
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