従業員のモチベーションや定着率の向上に繋がる従業員満足度(ES)に加え、新たな概念として従業員幸福度(EH)が注目を集めています。従業員幸福度の測定によって、従業員の働く環境や働きがいを数値化することで、メンタルヘルス向上に繋げることができます。今回は、従業員幸福度と従業員満足度の違いや、従業員幸福度調査について解説します。
従来利用されている従業員満足度(ES)とは、働く環境の整備がどれだけできているかに着目し、従業員の満足度を測るものです。働きやすさに重点を置き、給与や労働条件、職場の設備などの「客観的指標」を基にして数値化を行う従業員満足度は、いわば従業員をとりまく環境が、一般的に理想とされている状況とどれだけ近いかを表していると言えます。そのため、実際には、その環境に対して従業員がどのように考えているのかという視点が抜けており、完全に従業員の満足度が測れていないのではないかと疑問視されるようになっています。そこで登場したのが従業員幸福度(EH)という新たな指標です。
従業員幸福度(EH)とは、従業員個人が仕事に対してどの程度やりがいや喜びを感じているかに重点を置き、客観的指標のみならず、インタビューやアンケートなどにより従業員の「主観的指標」を考慮に入れて、従業員の幸福度を測るものです。従業員幸福度(EH)の指数を利用することによって、過度な労働環境で従業員はつらいと感じていても、給与が良いために従業員の満足度が実際以上に高く評価されてしまうといったことを避けることができます。先ほどの従業員満足度(ES)と違い、より従業員の幸福度の実態を捉えられる指数であると期待されています。
そもそもなぜそこまでして従業員の幸福度を重視し、測る必要があるのかという点については、2つの理由を指摘することができます。
従業員幸福度調査に関しては、現在様々な方法で行われています。具体的には、以下のような企業で行われています。
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今回は従業員幸福度(EH)に関して説明してきました。従業員の幸福度は業績にも大きく影響すると言われ、経営において重要な部分です。しかし、今まで定量化できなかったり、可視化できなかったりして正確に把握することが難しかったため、あまりクリアカットな施策が出せずにいた分野でした。しかし最近では、従業員幸福度(EH)といった指標や新しいサービスも出てきて以前よりも把握が容易になり、今後の発展が望まれる分野です。
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