外国人材の活用、できていますか?外国人材登用に役立つツール3選!

公開日:2017.10.31

現在、政府は多彩な価値観やノウハウ、そして高度な専門知識をもつ外国人材の登用を推進しています。一方で、このような外国人材を活用していくためには、コミュニケーションや習慣におけるハンディキャップが課題となっており、課題を克服する工夫を行っていく必要があります。今回は、そんな外国人材の登用・活用に向けて、気をつけるべきポイントと役立つツール・サービスをご紹介します。

外国人材受け入れの効果

政府主導の「働き方改革実行計画」で示されているように、現在外国人材の受け入れが活発化されようとしています。平成28年度には外国人労働者数が100万人を突破するなど、その勢いはとどまることがありません。それでは、日本で急増している外国人材を受け入れることには、どのような効果があるのでしょうか。

海外取引の円滑化

グローバル化が進む現代社会において、海外とのネットワークを構築することは急務です。しかしながら、その国の言語や風習をよく理解していない日本人社員だけでは、ネットワーク構築を全うすることは難しいでしょう。外国人材の受け入れにより、その人材は外国と自社の架け橋のような存在になりえます。海外の顧客にとっても、その国の出身者と取引をする方が信頼できるでしょう。したがって、外国人材の受け入れにより海外との交渉や契約が円滑に進み、自社のグローバル経営が可能となるといえます。

国内の外国人向けサービス開発

外国人材の増加と同様に、日本国内に在留する外国人の数も増加傾向にあります。そのため、国内における外国人向けサービスの展開はどの企業にとっても重要な要素となるでしょう。外国人材の登用によって、日本国内での外国人顧客に対する対応をより柔軟に行えますし、それによって、自社の競争力を高めることもできます。

内なる国際化の促進

外国人人材の登用が与える影響は、当然社内にも及びます。組織に外国人材が加わることによって、自社の日本人社員がグローバル化への対応の必要性を痛感することになります。また、日本人社員にとって、外国の風習・言語・文化を理解するきっかけにもなります。日本人社員にないような多様な能力を持った外国人材とともに仕事をすることで、日本人社員は刺激を受け、結果として社内全体の活性化につながります。

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登用の際の注意点

外国人材の登用によって、日本人だけでは実現できないような新たな業務を実現し、社内を活性化することになります。しかし一方で登用にあたって、その外国人材の能力を最大限引き出すには、採用・配置・育成において考慮すべき点がいくつか存在します。

採用・配置にあたって

外国人材を採用する際、まず大切になってくるのはその人材の日本語能力です。どの業務を任せるかによって、必要とされる日本語能力は変化しますが、登用する人材が業務に耐えうる日本語能力を保持しているかを事前に評価することは大切なことでしょう。その評価にあたって、JLPTやBJTなどの試験を活用することは有効でしょう。また、外国人材と日本企業の間には往々にして価値観の相違が存在します。企業側としては、求める人材像を明確に定めた上で、説明会や採用面接などの場で、外国人材が納得できるまで十分な説明を行うことが必要になります。

配置にあたっても、外国人材との意識の相違を認識する必要があります。留学生向けアンケート調査からは、日本人に比べ留学生が「自らのスキルアップやキャリア形成」、「大学での勉強や専門性」を重視する傾向があります。また、自らの強みとして「語学力・異文化対応」を認識しています。日本企業側としては、このような背景を理解した上で、その外国人材も納得できるような配置をすることが重要です。

育成にあたって

外国人材を採用した後も、その人が働きやすいような環境を作ることが必要になります。日本語能力が十分でないこともありますから、その場合には日本語に関する研修を開くことが有効です。また、言語や価値観の違いから精神的な負担を感じてしまうことがあるので、定期的なメンタルサポートをし、より良い職場環境へと改善していくと良いでしょう。

また、成長のためのマネジメントを行うことも必要です。日本の社会や文化、特に自社の理念について外国人材に伝え、その中で働く意味について理解してもらうことが重要です。一方で、仕事に対する不安や希望、将来のキャリアプランを聞くことによって、アドバイスやフィードバックを適切に行うことができ、結果的には新たな中核的人材の育成につながります。

 

外国人材登用に便利なツール3選!

ヤラクゼン

外国人材の登用に関して最も障壁となるのは言語でしょう。「ヤラクゼン」は業務における言語上の障壁を取り除く翻訳ツールです。翻訳ツール自体は様々に存在しますが、このヤラクゼンによって、劇的に、そして継続的に翻訳に対するコストを削減することができます。このアプリでは機械による翻訳のみならず、その企業で通用している翻訳表現を人力で入力することもできますし、プロの翻訳者に翻訳を依頼することも可能です。また、数多くの翻訳を通してこのアプリは学習するため、翻訳結果がその企業に合うものに適応していきます。加えてこのアプリには、個人単位ではなく企業単位で利用することができるような機能が付与されています。同じビジネスアカウントを共有する人とドキュメントの共同編集やファイル共有仕事の割り当てを行うことができます。結果として、企業内で仕事の進捗状況を共有できることとなり、円滑な企業運営をすることができます。

機械翻訳と人力翻訳の絶妙なバランスを実現したヤラクゼンで、最大70パーセントの翻訳速度を向上することが可能です。

ごちクル

ごちクル」はお弁当・ケータリングの総合サービスです。インターネットから注文するだけで多種多様な料理を手軽に味わうことができます。ごちクルを運営するスターフェスティバル株式会社は、ムスリム等の食文化に対するニーズの増加を受け、「Kitchen Halal World(キッチン ハラル ワールド)」を新規オープンしました。そもそもイスラム教においては様々な戒律があり、その中でも食に関しては豚肉や酒を使用した料理が禁じられているなど、厳格な規定があります。規定に則った料理を提供していると公的に認められた店舗や工場に対しては「ハラル認証」がなされ、結果としてムスリムが安心して利用できるようになります。「Kitchen Halal World」はこのハラル認証を受けたサービスであり、ムスリムでも安心して食べられる弁当・ケータリングを提供しています。日本人にとっては馴染みの薄いハラルですが、日本に在留するムスリムにとってはとても大切な問題です。多様な国籍の人が働きやすいような環境を作るために、食事から変えてみるのも手かもしれません。

外国人社員研修プログラム

上記のように、外国人材を登用する上で価値観・母国語の相違というものは大きな障壁となってしまいます。その障壁を小さくし、外国人材との距離を縮めて業務を円滑なものにする手段として、ジャパンラーニングの提供する「外国人社員研修プログラム」があります。このプログラムでは、何よりも「人間力」を育成し、外国人材はそれを土台として日本に関わる様々なことを学ぶことができます。共感によって、自国と日本との文化・価値観・言語の違いを理解することにつながり、最終的には互いを尊重し合う円滑なコミュニケーションにつながります。

このプログラムには2つのコースがあります。1つは、スタートダッシュからリーダーまで経験に応じて学習できる「トレーニングプログラム」。もう1つは、モチベーションを維持し、かつ確実に成果に結びつける「メンタ−サポートサービス」です。外国人材が精神的な負荷なく働けるストレスフリーな環境を作るために、このサービスは有用と言えるでしょう。

 

まとめ

企業内に多様性をもたらすとともに、新たな事業を生み出す可能性を有する、外国人材を最大限活用するには、言語や価値観の違いから生まれる大きな壁を小さくし、互いに乗り越えていく努力が必要です。そのためには、採用・配置・育成について十分に会話をし、理解し合うことが重要になるでしょう。そのような活動の助けとなる便利なツールを、今回は3つ紹介しました。これらのツールをうまく使い、外国人材を含むすべての人が働きやすいような、より良い職場環境を作っていきましょう。

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