猛暑や台風に備えよう! 夏の防災対策まとめ

防災対策は年中行わなくてはならない大切な業務ですが、シーズン毎に重きを置くべきポイントが異なります。夏には、普段の防災対策が猛暑でも同じように通用するのかを考えたり、台風やゲリラ豪雨による水害への対策を行ったりしなくてはなりません。今回は、夏特有の防災対策方法と、おすすめ防災対策グッズについて紹介していきます。

夏の災害の脅威

夏の災害としてまず想起されるのは、台風でしょうか。近年、夏季に台風が日本列島を直撃し、多くの被害をもたらすことがとても多くなっています。台風によって深刻な洪水や土砂災害などの被害が広範囲で発生するケースもあり、その脅威は年々増しています。
しかし、注意すべきは台風だけではありません。突発的な竜巻の発生や、積乱雲の発達によるいわゆる「ゲリラ豪雨」による洪水もまた、夏に起きやすい自然災害のひとつです。そして、日本列島は年中地震の脅威にさらされています。地震調査研究推進本部の「全国地震動予測地図2018年版」によれば、東京都庁の周辺で今後30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる可能性は48%もあり、首都直下型地震や南海トラフなどで起こるとされる巨大地震の脅威が叫ばれています。
もし夏にこれらの災害に襲われた場合、一時被害もさることながら深刻な二次災害が懸念されます。高温多湿の夏に被災地で電力の供給が止まってしまえば、熱中症による被害や食料保存ができないことによる食糧不足が起こるでしょう。
つまり、夏は備えなければならない災害が多い上に、夏特有の二次災害に対しての備えも必要とされる「防災シーズン」ということになります。

 

社内での備えは夏に対応できてる?

昨今の防災意識の高まりもあり、日頃から非常食や毛布、簡易トイレ等の備えをされている企業も多いのではないでしょうか。家庭だけでなく、企業でもこういった備えをしておくことが大変重要です。従業員が出勤中に災害に遭えば、社内で数日を過ごすことを余儀なくされるかもしれません。体調を崩さずに過ごせるような備えがあれば安心と言えるでしょう。現在社内でそういった備えをされていないのであれば、これをいい機会と捉えて、社内での防災に着手されることをおすすめします。
しかし、すでに防災対策をしている企業でも、夏に向けた点検を改めて行ってみると、実はまだ準備が不十分であるかもしれません。上述の「夏特有の一次・二次災害」というものを考慮すると、通年で常備している防災グッズに対し、いくつかの改善ポイントが生じます。

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夏に向けた防災チェックポイント

上記のように、夏には夏の災害に特化した防災が重要になってきます。以下では、社内で夏への防災の備えを行う際にチェックするべきポイントをご紹介します。

高温多湿対策

日本の夏は極度の高温多湿です。熱中症対策はもちろんのことですが、用意した非常食や飲料水が傷みやすくなることにも注意しなければなりません。
まずは、夏の熱中症対策グッズが十分かどうかを確認しましょう。飲料水を確保することは言うに及ばず、塩分もまた熱中症対策には重要です。水分だけでなく塩分等の体に必要な成分を摂取できる経口補水液、スポーツドリンク等の飲み物を備えておくと良いでしょう。そして、飲み物と同様に、エアコンがない状況でも体を冷やせるようにするための備えもまた、熱中症対策として重要になります。うちわや冷却シートなどを十分に用意しておけば、電力供給がストップした状態でも暑さを凌ぐことができるかもしれません。
また、特に非常食などに関しては、保管場所に気をつける必要があります。非常食を日が当たる場所や高温多湿になる場所に保管してはいないでしょうか。そのような場合、仮に消費期限を過ぎていなくても傷んでしまうことがあるので注意しましょう。そして、アメやチョコレートなどの糖分を多く含む食品は高温で溶けてしまうこともあるので、夏を前に高温に強い食品を揃えることもおすすめです。
最後に、オフィスの風通しや遮光性についても確認しておくといいかもしれません。壁の色、遮光のためのロールスクリーンの有無、窓と棚などの位置関係などによって、エアコンを使えない状況でのオフィス内の環境は大きく変化します。しっかり太陽光や熱を遮り、風通しが保たれていれば、通常時の節電にもつながります。

水害対策

夏に特有の災害が、台風やゲリラ豪雨などによる水害です。特に、企業が大きな河川の近くや低地帯に所在している場合は、水害に対しての備えも欠かせません。水害対策で大事になるのは、浸水させないこと、そして浸水した際の被害を最小限に留めることです。
企業が1階にある場合などは、まず止水グッズを揃えることが必要になります。防水性に優れたフィルターや仕切り板などを備えておくことで、万が一水位が上がった際にも、浸水を一定程度食い止めることができます。
しかし、それでも浸水してしまうということは十分にありえます。その場合、普段から精密機器などを高いところに設置しておくことで、被害を最小限に抑えられるかもしれません。もしオフィスが2階建てであれば、2階にコンピューターなどの重要機材を移してみるのも効果的でしょう。また、非常食などの防災グッズも同様に浸水から守れる場所に備えておきましょう。

 

まとめ

防災意識の高まりにより、防災のための備えを社内でも行う企業が増えていますが、夏特有の災害に対する備えは意外と見落とされがちです。この機会に、夏に特化した防災を考えてみてはいかがでしょうか。

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