カフェテリアプランで、従業員の満足度を向上させましょう!

 

カフェテリアプランとは、「選択型」の福利厚生制度であり、個人のニーズに応える形で提供される福利厚生のことを指します。カフェテリアプランが注目されている背景には、人材の多様化が進む中で、従来の画一的なサービスでは従業員の満足度を向上させることが困難になっていることがあります。今回はそんなカフェテリアプランにはどのようなものがあるのか、メリット・デメリットについて解説します。

カフェテリアプランとは?

従来の福利厚生制度は、従業員全員が一律の福利厚生を受けるというスタイルでした。しかしこれでは、現在の多様化する従業員のニーズに応えられなくなりつつあります。そこで登場したのがカフェテリアプランという福利厚生のスタイルです。カフェテリアプランでは、社員それぞれが希望する福利厚生のメニューを選択することができます。たとえば若い社員であれば医療系の福利厚生でなく、資格取得補助などを重点的に選択するということが可能になります。このように福利厚生のメニューを個人のニーズに合わせて選択できる性質から、食べ物や飲み物を自由に選んで購入できるカフェテリアに例えて、カフェテリアプランと呼ばれています。

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カフェテリアプランの導入例

では次に、どのようなカフェテリアプランの導入例があるのか紹介していきます。
一般的に、カフェテリアプランではポイント制度が採用されます。たとえば従業員1人の福利厚生の予算が10万円であれば、1ポイント=100円として1人につき年間1,000ポイントが福利厚生の費用として付与されます。そしてこのポイントを用いて、企業が設定した以下のような福利厚生のメニューの中から、従業員がそれぞれのニーズに合ったメニューを選ぶという流れになります。

  • 健康管理系
    人間ドック補助、スポーツクラブ補助、歯科治療費用補助など
  • 育児系
    育児費用補助、保育園・託児所補助など
  • 資産活用
    財形補助、持株会補助、FP相談費用補助など
  • 自己啓発系
    資格取得補助、各種スクール補助など
  • レジャー系
    旅行補助、チケット購入補助など

メニューの選択例の1つとして、「人間ドック補助(200ポイント)、スポーツクラブ補助(100ポイント)、資格取得補助(100ポイント)、旅行補助(100ポイント)」などが考えられます。従来の福利厚生よりもメニューの幅が広く、ニーズに合わせて有効活用できることが分かるでしょう。
また、企業側は従業員の利用状況や利用後の感想などを基にして、選択可能なメニューを随時改良していく必要があります。

 

カフェテリアプランのメリット

カフェテリアプランのメリットとして、以下の4点が挙げられます。

  • 公平感がある
    従来の福利厚生制度では、従業員の住んでいる地域などによって利用できないものがあるなど、サービスが一律であるがゆえの不公平感がありました。しかし、カフェテリアプランでは選択肢が広がるので、サービスの偏りが是正されています。
  • ニーズに合う
    カフェテリアプランは選択式であるため、各人の趣向に合わせて福利厚生を受けることができます。さらに、全員一律でないことから、少数派が求めるプランも選択肢の1つとして設定することができます。これらによって従業員の多様なニーズに応えやすくなっています。
  • 予算の上限が決まる
    カフェテリアプランでは、最初に従業員全員にポイントを付与することが一般的です。これによって、福利厚生の予算の上限をあらかじめ設定することができます。また、ポイントの量を変えることによって予算の上限を増減させることも可能です。このように、予算を管理しやすくなっていることも大きなメリットです。
  • 企業のメッセージを伝えることができる
    カフェテリアプランでは、企業は自由にメニューを作成することができます。その際に企業側のメッセージを盛り込むことも可能です。たとえば、従業員各自に能力を向上して欲しいと考える場合には、自己啓発を支援するメニューを充実させるというような形です。

 

カフェテリアプランのデメリット

対してカフェテリアプランのデメリットは、以下の3点になります。

  • 本当に必要な時に使えなくなる可能性
    従業員が利用できるポイントには上限が決まっていることが多いです。そのため、福利厚生を充分に享受しようと考えてポイントを使い切ってしまうと、1年の終盤で本当に必要となったときに利用できなくなってしまうことがあります。この点に関する従業員への注意喚起が必要となります。
  • ポイント管理に大きな手間とコストがかかる
    カフェテリアプランでは一般的にポイントを用いることが多いため、全従業員のポイントを管理しなくてはいけません。これには新しいシステムの導入が必要で、大変大きな手間がかかってしまいます。そこで外部委託することにより手間は解消されますが、コストがかかるというようなデメリットがあります。
  • 税法上の扱い
    カフェテリアプランで利用されるポイントが課税対象になるかどうかについては、様々な条件を考慮する必要があります。たとえば従業員や役員に対して均等に付与されていない場合は、課税対象となります。そのほかにも、サービスの内容によって課税対象になるかが決まります。このように税に関して曖昧な部分が残る分野なので、カフェテリアプランを始める際には、税理士や税務署への相談が必要になります。

 

まとめ

現在注目を浴びているカフェテリアプランのメリット・デメリットを中心に考えてきました。大規模な会社では上記で述べた不公平感の是正などがより効果を発揮するものと考えられるように、会社のスタイルによってカフェテリアプランの有用性は変化します。ご自身の会社にとって導入する価値があるのかという視点で考えてみましょう。

 

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