用語説明
精神面の健康のこと。身体的健康と対比して用いられる。
近年では、職場における複雑な人間関係や長時間労働などのストレスにより、メンタルヘルスに不調をきたす人が増加していることが問題になっている。
解説
メンタルヘルス不調には、うつ病や適応障害、パニック障害などが挙げられます。これらは自殺による過労死等を招く可能性や、症状が改善した後も深刻な後遺症が残る可能性があるため、いかに未然に防ぐかが重要です。
厚生労働省では、2013年に策定した「第十二次労働災害防止計画」において、「2017年までにメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上とする」という目標を掲げ、職場におけるメンタルヘルス対策を重点的に推進することとしています。
メンタルヘルスケアは、セルフケア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、事業場外資源によるケアの4つのケアが継続的かつ計画的に行われることが重要です。
具体的には、
- 職場改善の取り組み
- ストレスへの気づきと対応の促進
- 職場復帰対策の支援
など、ストレス要因の除去・軽減や労働者のストレス対処などの予防策をとるとともに、メンタルヘルス不調に陥った労働者の早期発見や適切な対応を図ることが挙げられます。
なお、2015年には、労働者のストレス状態を調べるための「ストレスチェック制度」が創設され、メンタルヘルス対策の最重点課題として位置付けられています。
ストレスチェック制度の概要や実施手順については、下記の記事で詳しく解説していますので、参照してください。
・「まだ間に合う!ストレスチェック制度の基本理解とメンタルヘルス対策」~その1 50人未満事業場で知っておきたいストレスチェック制度対応とは~
https://www.somu-lier.jp/column/stress-check-001/
・「まだ間に合う!ストレスチェック制度の基本理解とメンタルヘルス対策」~その2 ストレスチェック制度の流れと12のポイント~