コロナ禍により多くの企業でテレワークが採用されていますが、テレワークを行うためには各従業員が通信環境の整備や必要備品の購入をしなければなりません。テレワークで必要になるもののうち、どの項目が経費の対象となるのでしょうか。今回はテレワークによって発生するコストの内容、その中で経費の対象となる項目、経費の計上方法について解説します。
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スマートフォンやパソコンなどの情報通信機器は経費対象です。職場では情報通信機器は機器を使うための通信回線とともに用意されており、費用も企業が負担します。テレワークにあたって情報通信機器や通信回線を企業が従業員に支給する場合、その費用は企業が負担しなければなりません。
テレワークで仕事をスムーズに行うためには、Web会議やチャット、勤怠管理などのビジネスツールの利用が欠かせません。ビジネスツールで発生する費用は経費対象として扱う必要があるため、事前に従業員がどういったサービスを利用しているか整理しておきましょう。特に、無料で利用可能なビジネスツールを利用していたとしても、従業員の適用範囲や利用するサービスの内容が変わると料金の支払いが必要となるケースがあるため注意が必要です。余計な支出を避けるためにも、利用を推奨するビジネスツールは予め提示しましょう。
テレワークで快適に働くためには備品や消耗品も必要です。書類を作成するための用紙や文具などが代表例で、経費として計上しなければなりません。一般的に備品や消耗品は従業員が支払いを立て替えて、企業が負担するというケースが多いです。ただし、テレワークの場合は経費の精算に手間がかかるため、できるだけ個人負担がないような取り組みが推奨されます。例えば、必要な物品を事前に従業員に支給するなど、備品と消耗品の支給方法や支払い方法のルールを明確にしておきましょう。
テレワークで使用する情報通信機器を利用するためには通信回線が必要です。企業からモバイルWI-Fiルータを支給するような場合を除けば、従業員が個人で契約した回線を使用します。そうした場合、業務使用分と私用分の線引きが難しく問題になるため、それぞれの負担割合を決めなければなりません。
テレワークでは従業員の自宅で業務をおこなうため、従業員の自宅の光熱費についても業務分と私用分とでの線引きが大切です。通信回線の場合と同様に問題になるため、按分の仕方についてルールを決めておきましょう。
私用分と業務分の切り分けが難しいため、一律に定額の在宅勤務手当を給与と同じ扱いで支給する方針を採用する企業もあります。ただし、この場合も支給額以上の業務分の負担が生じていた場合が問題になります。業務で発生した費用は企業負担が原則です。テレワーク導入前後で光熱費などを従業員に比較して額面を見直す、手当以上の負担について企業と従業員どちらの負担とするかを就業規則に記載するなど対応を行いましょう。
一般的な背広やネクタイなど服飾にかかわる費用は、業務のためであっても私用にも流用できるため経費としては認められません。通勤であればスーツで済ませていて自宅ではルームウェアを揃えた場合も経費としては基本的に承認されないため気を付けましょう。
まず、従業員が消耗品の購入や、出張や営業先への移動に伴う交通費や宿泊費といった経費を支出します。その際、領収書を必要とする場合は、企業を宛名とする領収書を経費立替の証拠として受け取ります。
経費を立て替えた従業員は企業指定の様式で経費精算書を作成し、証拠となる領収書などを添付して管理者に提出し承認を得ます。内容に不備があれば申請者に差し戻します。
管理者が承認した経費精算書を次は経理が確認し、問題が無ければ承認して経理処理をします。不備や疑問があれば申請者に確認しましょう。承認された経費は、社内ルールに従って指定日や給料日に精算額が支払われます。その際の振込手数料は企業負担ですが、給与とまとめて支払いにすれば、手数料負担を抑えられます。支払いに合わせて経理は経理処理を行わなければなりません。
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コロナ禍の影響もあってテレワークが広がりを見せています。オフィス以外の場所であっても業務に従事している以上、業務にともなって発生する費用は企業負担が原則です。従業員がある程度の経費立替をするとしても、必ず精算しなければなりません。オフィスでの業務は一律に業務の経費として扱えますが、テレワークでは従業員の自宅での業務の場合もあります。業務分と私用分での区別が難しい場合や費用も少なくありません。どのような費用を経費として企業が負担し、切り分けが難しい費用の場合はどのように計算して按分するかルールを取り決めましょう。
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