パルスサーベイは、簡易的な従業員への調査を高頻度で行う調査方法のことを指します。高頻度で実施することで、従業員満足度をリアルタイムで把握し、すぐにフィードバックすることができます。また、簡易的な調査であるため外部に委託する必要もありません。今回はパルスサーベイの意味とメリット、導入方法、導入に当たっての注意点などについて紹介していきます。
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「パルスサーベイ」とは、気軽に行える従業員満足度調査のことです。毎週従業員が5~15問程度の簡単な質問に答えることで、従業員満足度の動向を週単位で追うことが可能になります。 「パルス」は英語で「脈拍」を表し、病院で脈拍を取るかのように気軽に行えることからこの名がつけられています。会社の規模によっては週次・月次で従業員満足度の調査をするという作業が人事課への大きな負担となってしまいます。しかし、パルスサーベイでは少ない手間やコストでかつ高頻度で行えるため、持続しやすく有効な手段とされています。
働き方改革が叫ばれる昨今、従業員満足度を高めることは、会社の利益に直結するものとして重要視されています。しかし、福利厚生を整えるなどの一般的な施策が必ずしも従業員満足につながるとは限りません。従業員のニーズや、現状で満足している点、不満な点を随時把握していなければ、有効な施策を打ち出すことは難しいでしょう。
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業界や職種、会社ごとに、追求すべき従業員満足の形も変わってくることでしょう。まずはあるべき従業員満足の形を定めることが必要です。仕事量などの実務面での満足度、幸福度などの精神的な状態、福利厚生などの業務以外の面での満足度と、一口に従業員満足と言っても追求したい部分によって質問項目も変わってきます。逆に言えば、あるべき従業員満足の形さえ定まれば、どのような質問を設定すればよいかも自ずと決まってくるということです。
質問項目を策定した後は、実際に調査に入っていくことになります。調査の際には周知を徹底し、回答率が高くなるように努めなければなりません。朝の出勤時や昼休み後など、メールチェックが行われる時間にメール配布するなどの工夫は効果的でしょう。仮に回答率が上がらないようであれば、匿名にしてみるのもいいかもしれません。
回収した回答はできるだけ速やかに分析しなければ、この調査の強みが活きにくくなります。回答が得られた後はすぐに結果を分析し、「満足度の高い点」や「不満の多い点」を洗い出しましょう。満足度の高い部分は継続し、不満の多い部分については改善策を講じるということを週単位で実行していけば、やがて従業員満足度が高まっていくことでしょう。
既述のように、パルスサーベイは5~15問程度の質問に答える簡単な調査です。従業員側にとっては数分で回答できるため負担になりにくく、回答率も高くなります。クラウドサービスを利用することで簡単に管理できるため、実施する人事課側にとっても負担となりにくくなっています。
仮に年に1度調査を行うという場合、その1年の総括にはなりますが、状況に応じて福利厚生等の施策を変えていくことは難しいでしょう。そこで、パルスサーベイなら毎週調査を行うことができるため、何かしらの施策を行った後に、調査結果をすぐに反映してブラッシュアップしていくことができます。各人のニーズを短いスパンで把握し、それにあった施策を行っていくことで、従業員の満足度を常に高い状態に保つことができます。
従業員全員の調査ができてこそ、会社全体の満足度アップのための施策も打てるというものです。回答率が芳しくない場合にはしっかりと対策を打ちましょう。まずは周知の徹底、回答をしやすいような時間帯、質問項目等を追求していく必要があります。また、仮に従業員が回答する必要性を感じていないのであれば、調査の目的等をしっかりと共有して理解を得ていかなければなりません。
毎週同じ質問が繰り返されて同じ回答が続くのでは、せっかくの調査の意味がなくなってしまいます。同じ質問を行って週ごとの変化を追っていくことももちろん大事ですが、すでに満足度が高まっている部分などについては別の質問に差し替えていくことも検討すべきかもしれません。
毎週調査を行っていても、分析が遅れてしまってはリアルタイムで施策を打てるパルスサーベイの強みが失われてしまいます。毎週決まった時間に調査を行うのであれば分析も同様に行うなどし、せっかく得られた調査結果を無駄にしないように心がけましょう。仮に分析が負担になるようであれば、専門のサービスの導入を検討してみるべきかもしれません。パルスサーベイに特化したクラウドサービスなども最近は増えており、質問を考える段階からサポートを行ってくれるものもあります。
従業員満足度を適切に把握し施策を打っていくことは、従業員のワークライフバランスや生産性の向上につながり、ひいては会社の利益にまで直結します。パルスサーベイは、そのために最適な調査方法です。従業員と事務方の双方に過度の負担をかけずに、有効な施策を打つためのデータの収集が可能となります。ぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
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