日本エクストリーム出社協会が提案するエクストリーム出社は、平日の出社前の時間を使ってリフレッシュするアクティビティのことです。ユニークでゲームのような活動ですが、遅刻厳禁と出社時に通常勤務の格好でいることがルールづけられており、従業員のリフレッシュと勤務時間外の労働削減につながるきっかけになります。今回はエクストリーム出社の事例やメリットを紹介していきます。
エクストリーム出社とは
エクストリーム出社とは、平日の出社前に観光、海水浴、登山、スポーツなどのアクティビティを楽しみ、その後定刻通りに出社するという活動です。エクストリーム、すなわち「過激な」という名前がついていることからもわかるように、誰しもの予想を超えたエキサイティングなアクティビティを出社前に行うことが理想とされています。
このようなユニークな出社方法を提唱しているのは、「日本エクストリーム出社協会」です。代表である天谷窓大氏の常軌を逸した出社エピソードをもとに、共同代表である椎名隆彦氏が早朝から出社までの過程を一種のエクストリームスポーツとして定義したことに始まります。同協会はエクストリーム出社を、出社というプロセスにおける「移動」、「アクティビティ」、「演出」の3点を競い合うスポーツとして位置づけています。
エクストリーム出社のルール
エクストリーム出社は単なる遊びでなくスポーツとして捉えられているため、以下のようなルールが存在します。このルールをもとにして、日本エクストリーム出社協会は、エクストリーム出社大会を開催しています。
- 業務に関係がないので労災は適用外
- 随時SNSで活動を報告
- 場所に制限はなく、前泊も可
- 服装は平時の出社時のものを着用
- 会社の出社時間に遅刻すると失格
- 「移動」、「アクティビティ」、「演出」の3つの観点によって採点
エクストリーム出社と朝活の違い
早朝に英会話教室に通ったり、パークヨガに参加したり、勉強会に参加したりするといったような朝活が近年盛んとなっています。このような朝活とエクストリーム出社は一見すると似たもののように思われますが、両者の間には決定的な違いがあります。多くの場合、朝活はビジネスや自己啓発といったような、少なからず実用性を帯びた目的のもとに行われます。それに対してエクストリーム出社は、山登りや海水浴など、楽しみを追求するだけの純粋な娯楽を目的としています。
エクストリーム出社のメリット
エクストリーム出社を行うことによって、以下のようなメリットが得られると考えられています。
- リフレッシュできる
退屈な日常の反復を断ち切り、登山や海水浴といったような圧倒的な非日常を挟むことによって、大きなリフレッシュ効果を得ることができます。 - 早寝早起きの習慣が身につく
エクストリーム出社をするためには、前日に早く寝て、当日には普段よりも数時間早く起きなくてはいけなくなるので、早寝早起きの習慣が身につくといったメリットがあります。また、その当日の夜も疲れから早く寝てしまうことが考えられ、早寝早起きのスパイラルができると考えられます。 - 企画力が身につく
競技である以上、他人が容易に思いつかないような独創性が求められます。その上で、どこへ行くか、どのように行くか、なにが必要かなど、全て1人で決めなくてはいけないので、一貫した企画力を身につけることができます。 - タイムマネジメント力がつく
1人のビジネスマンとして出社時間に遅れることは、エクストリーム出社において最大のタブーとされています。時間の絶対的制約がある中で娯楽を最大限まで追求するという営為によって、タイムマネジメント能力が養われていくでしょう。 - 仕事での集中力がアップする
エクストリーム出社をすることによって、始業時から100%の力を出せるので仕事が通常よりもはかどると言われています。 - 娯楽において穴場を狙える
平日の早朝は混雑に巻き込まれることが少なく、交通機関が空いていたり、格安料金で飛行機に乗ることができたりなど、実は娯楽を行う上で金銭的、肉体的、精神的に最適な時間帯でもあります。
エクストリーム出社の事例
エクストリーム出社には遅刻厳禁などの最小限の規則しかないため、過去の事例も多種多様なものとなっています。以下では参考までにその一部を紹介しますが、エクストリーム出社と称して行われる活動にはハードなものが多いので、週1程度の頻度で行うのが賢明でしょう。
- 始発電車で湘南の海に向かい、サーフィンや海水浴を楽しむ
- 早朝に遊園地で絶叫マシンに乗る
- 24時間営業の居酒屋でノンアルコールの飲み会を行う
- 早朝に登山を行い、日の出を見る
- 避暑地の湖に赴き、カヌーを楽しむ
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まとめ
今回は、エクストリーム出社について紹介してきました。エクストリーム出社は、あくまで気分転換を目的とする娯楽ではありますが、多くのエクストリーム出社経験者、通称出社ニストの方々は、仕事の効率が上がるといった間接的なメリットもあると語ります。これを機に、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。