エレベーターピッチとは?メリットと実践方法について徹底解説

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公開日:2024.8.8

エレベーターピッチとは、15~30秒というエレベーターに乗っているほどの短い時間に自身の能力や自社ビジネスを売り込む手法のことです。従業員がエレベーターピッチを行うことで、伝えたいことを端的に分かりやすく伝えられるようになります。エレベーターピッチを行うために、GTCメモが効果的です。GTCメモとは、プレゼンターが望む目的や結論(Goal)、顧客のニーズ(Target)、プレゼンターと顧客の要望を結びつけるための手法(Connect)から成るメモのことです。

    

エレベーターピッチとは?

自身の能力や自社ビジネスを売り込む手法のこと

エレベーターピッチとは、エレベーターに乗っているほどの短時間で、自分の能力や意見、自社ビジネスなどを相手に伝える手法のことです。発祥はアメリカのシリコンバレーで、起業家が偶然エレベーターに乗り合わせた投資家に対し、短時間でプレゼンテーションをして自社を売り込む手法として確立されました。現在ではそれが転じて、さまざまなビジネスシーンで活用できるプレゼンテーション手法として注目されています。

エレベーターピッチが注目される背景

エレベーターピッチが注目されるのには、どのような背景があるのでしょうか。それは、起源とされているエレベーター内でのプレゼンテーション以外でも、ビジネスシーンでは短時間で簡潔に分かりやすく自分の意見を述べなければいけないシーンが多いためです。エレベーターピッチを身につけることで、社内外のさまざまな場面で仕事を効率的かつ円滑に進められるようになります。

エレベーターピッチが活用できる場面

エレベーターピッチを活用できる場面は、業界・業種問わず多くあります。まず、対社外ではビジネス交流会や自己・自社アピールのシーンで、限られた時間で自身や自社をアピールできる有効的な手段です。また、対社内では上司への報告や持ち時間が決められている社内会議などのシーンでも、自分の意見を簡潔に伝えられる手法として重宝するでしょう。

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エレベーターピッチのメリット

コミュニケーションスキルが上がる

エレベーターピッチを習得できれば要点を分かりやすく伝えられるようになるため、コミュニケーションスキルがアップします。エレベーターピッチで基本となる時間は約15~30秒で、文字数で言うと250文字前後です。この小さな枠組の中で要点を端的に伝え相手の心を動かすには、伝え方が重要です。エレベーターピッチに慣れることで、日頃のコミュニケーションスキルも上がります。

時間を有効活用できるようになる

エレベーターピッチを用いることで、要点を短時間で伝えられるので、時間を有効活用できるようになります。仕事では面談・会議・打合せ・商談・プレゼンなど、社内外問わずコミュニケーションが求められるシーンがほとんどです。その際に最小限のコミュニケーションで要点が伝わったり、最小限のコミュニケーションで相手がこちらの望んだ行動をとってくれたりすれば、余計な時間を割く必要はありません。結果として時間の有効活用につなげられるのです。

ビジネスチャンスを広げられる

エレベーターピッチを活用すれば、要点を端的に伝えられる効果的なプレゼンテーションを行えます。そのため、移動の間の短い時間や軽い打ち合わせでも自身や自社サービスを売り込むことができ、結果としてビジネスチャンスを広げられるのです。また、社内でのコミュニケーションでも活用することで、上司や部下とのコミュニケーションに割く時間を短縮できます。その分社外とのコミュニケーションに時間を充てられるので、ビジネスチャンスの拡大にもつながるでしょう。

    

エレベーターピッチの実践法

GTCメモを作成する

冒頭で解説した通り、エレベーターピッチを行うためには、GTCメモの活用が効果的です。GTCの由来である、プレゼンターが望む目的や結論(Goal)、相手のニーズ(Target)、プレゼンターと相手の要望を結びつけるための手法(Connect)がそれぞれどのようなものか、解説します。

  • Goal

Goalはプレゼンターが望む目的や結論を指します。短時間で要点を押さえたプレゼンテーションを行うために、ゴールを明確にしておきましょう。例えば、「商品を販売して営業成績をあげたい」や「お客様のニーズに応えたい」といったものです。

  • Target

Targetは相手のニーズを指します。Goalは相手にとってはあくまでも他人事なため、相手の行動を促すためには、相手の要望をしっかり理解しておく工夫が重要です。例えば、「持ち運びに便利なパソコンが欲しい」や「今よりハイスペックなパソコンが欲しい」といったものです。

  • Connect

Connectはプレゼンターと相手の要望を結びつけるための手法を指します。相手が求めているものを分析したうえで、要望に合った提案を行うと、ゴールを達成しやすくなります。例えば、「軽量」や「ハイスペックな性能」といったキーワードを使うことです。

フォーマットを意識する

エレベーターピッチは、「フック」「提案」「クロージング」の3要素を使ったフォーマットを元に組み立てることで、より効果的にコミュニケーションがとれるようになります。各要素のポイントを確認しましょう。

  • フック

フックはプレゼンテーションの導入です。相手の困りごとや関心に合わせてテーマを提示し、相手の心を掴む役割があります。特に有効なフックは質問形式の対話です。例えば、「お使いのパソコンで困っていることはありませんか」といった内容です。

  • 提案

提案はテーマの中でポイントになる部分を伝える要素です。相手のニーズに適した訴求ポイントを探して、伝える役割があります。訴求ポイントが多すぎると、話し時間が長くなり冗長な印象になってしまうため、3~5個程に抑えましょう。

  • クロージング

クロージングは相手の次の行動を促すような締めくくりの要素です。商品の購入や連絡先交換を申し出る・打合せの約束を取り付けるなど、ゴールに導く役割があります。例えば、希少性を持たせたり、返金保証制度を紹介したり、専門家の意見を紹介したりするといったものです。

繰り返し練習をする

エレベーターピッチを習得するためには、繰り返し練習することが重要です。GTCメモやフォーマットを元にプレゼンテーションの内容を作成したら、声に出して実践してみましょう。そうすることで、伝わりづらい表現や冗長な部分にも気付けます。また、時間を測りながらプレゼンテーションの練習をすることで、話すスピードも掴めるでしょう。

    

まとめ

今回はエレベーターピッチの概要やメリット、実践方法について解説しました。短時間で要点を相手に伝えられるエレベーターピッチは、実践するとコミュニケーションスキルが向上したり、時間を有効活用できたり、ビジネスチャンスを広げたりすることができます。しかし、慣れるまでには繰り返し練習する姿勢が重要です。GTCメモやフォーマットを活用しながら、繰り返し練習をして仕事のさまざまなシーンでエレベーターピッチを生かしましょう。

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