働き方改革により長時間労働の削減が叫ばれる中、大幅な残業削減によって勤務時間内に仕事が終わらないケースが増加しています。多くの場合こうした事態は自宅やカフェなど社外で残業を行う「持ち帰り残業」へとつながり、このような状況が蔓延してしまえば働き方改革は形骸化するばかりです。今回はそんな持ち帰り残業について、労使双方にとってのリスクと、持ち帰り残業を生まないための対策を解説します。
持ち帰り残業とは、勤務時間内に終わらなかった仕事を残業時間に行わず、自宅やカフェなど会社の外に持ち帰って残業を行うことを言います。これは、近年進められている働き方改革による残業時間の削減や、プレミアムフライデーなどの導入による就業時間の短縮などを理由に急増しています。
持ち帰り残業の実態を把握するために、平成29年10月には2,000人を対象とするWEBアンケート「勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート調査」が、連合総研によって行われました。この調査によると、回答者のうち、持ち帰り残業を行っている人は約30%に上ります。その内訳としては、「常にある」と回答した人が全体の3.1%、「よくある」と回答した人が全体の6.8%、「たまにある」と回答した人が全体の21.0%となっています。また、持ち帰り残業を行っている人の約66%が、持ち帰り残業に対して負担やストレスを感じていることや、持ち帰り残業を会社に全く伝えていない人が約45%いることも明らかになりました。
負担を感じる社員も多いことから、持ち帰り残業を行わざるをえない状況を放置すれば、会社と社員の間でのトラブルや生産性の低下が起きる可能性が考えられます。持ち帰り残業に伴うリスクについて、以下で詳しく確認していきましょう。
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持ち帰り残業のリスクを労使双方の立場から見ていきます。
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以上から、持ち帰り残業には多くのリスクが伴い、可能な限り避けた方が良いということは明らかです。それでは、持ち帰り残業を生まないための対策を確認していきましょう。
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今回は、持ち帰り残業について解説してきました。働き方改革で就業時間の短縮などを行えば、ホワイトな企業イメージを作ることはできるかもしれません。しかし、形式的な面だけでなく内実の伴った改革を行うためには、持ち帰り残業の実態なども含めた社内の現状を正しく認識し、本質的な生産性向上を図っていく必要があります。
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