ビジネスにおいて欠かせない「会議」を効率化させる手段として、Web会議ツールがあります。Web会議ツールを活用すると、遠方にいる人もその場で会議に参加できるため、働きやすい職場づくりや業務効率化、経費削減などに役立ちます。今回は、Web会議ツールを利用するメリットや導入のポイント、サービス事例を紹介していきます。
目次
Web会議とは
Web会議とは、インターネット回線を利用して、遠隔地にいる者同士でも資料等を共有しながら行える会議のことです。従来からの類似サービスにテレビ会議がありますが、資料共有に手間がかかる等の理由から、現在ではWeb会議のほうが主流になりつつあります。Web会議は、基本的には通話機能を有した端末やソフトをインストールしさえすれば行うことができますが、Web会議に特化したツールを導入することで更に便利になります。
Web会議の利用によって得られる4つのメリット
Web会議の導入には、一般的には以下のようなメリットがあります。
会議の質の向上
先述の通り、Web会議では遠隔地にいても資料共有をしながらコミュニケーションを取ることができるので、対面で会議をするのに近い状態で効率的に会議を進めることができます。サービスによってはWordファイルなどを共同編集することも可能で、議事録を複数人で作成することなども可能になります。さらには、録画・録音の機能により重要な会議の記録を議事録のみならず映像・音声の形で残すこともできます。
会議の質という面において、Web会議が資料共有を行えないテレビ会議や電話会議よりも優れているのはもちろんのこと、効率性の面においても、対面での会議と遜色のない会議運営が可能となっていると言えるでしょう。
コスト削減
今やインターネット回線に繋がっていない企業はほとんどないでしょう。Web会議に最低限必要なインフラは、インターネット回線とPCなどのインターネットに接続できる媒体ですので、導入費用は実質0円と言えるのです。もちろん専門的なWeb会議ツールを使えばサービス料がかかりますが、相場は1拠点あたり毎月3,000円程度からですので、さほど大きな負担とはならないでしょう。
仮に遠隔地から本社に人を集めて会議を行うのであれば、その都度参加者の交通費や宿泊費などがかかってしまうことになります。電話での会議を行うにしても通信費がかさみます。そう考えれば、Web会議がコスト削減に大きく寄与するのは当然のことと言えます。
時間短縮
例えば複数拠点を持つ企業が本社で会議を開く場合、地方支社で勤務する参加者は往復の移動にかなりの時間を費やすことになります。仮に大阪の支店から東京の本社で行われる会議に参加するのであれば、新幹線移動だけでも往復合わせて5時間程度が必要です。こうした移動時間を節約するために遠隔でのやりとりで済まそうとしても、メールなどでは意思疎通に手間と時間がかかってしまいます。
こうした場合に遠隔でのWeb会議やテレビ会議、電話会議が時間短縮の解決策となりますが、その中でもWeb会議はより有効な手段と言えます。なぜなら先述の通り資料共有などを生かして会議を効率化することにより、移動時間だけでなく会議時間の短縮もできるからです。
多様な働き方への対応の可能性
働き方改革が叫ばれる昨今、社会人の働き方は多様化しています。時短勤務や在宅勤務など従来とは異なる勤務方法が奨励される中、オフィスにいない従業員を含めたコミュニケーションの取り方という問題が新たに浮上しつつあります。こうした際にも、Web会議が状況改善の一手となるでしょう。在宅であってもWeb会議であればオフィスでの会議と同じように参加できるため、Web会議を導入すれば多様な働き方にもより柔軟に対応できるようになると言えるでしょう。
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Web会議導入にあたり注意したい2つのポイント
多くのメリットが見込めるWeb会議ですが、導入にあたっては以下のようなことに注意が必要です。
通信環境や社内インフラの整備
Web会議導入後に起こるトラブルとして多いのが、通信速度の低下などによって映像や音声が乱れてしまうというものです。特に大人数で行う場合や海外からの参加者がいる場合などでは、ネットワーク回線を安定させるためにも注意が必要になります。こうしたトラブルが頻繁に起こる場合は、Web会議ツールではなく自社のWiFiなどに問題があることもよくあります。
Web会議導入にあたっては、初めて使う人でも使いこなせるようなマニュアルの作成や、資料共有機能に合わせた社内ファイルのカスタマイズなど、ネットワーク回線以外の面でもインフラ整備が必要になる場合があります。会議の効率化や時間短縮などを目的として導入したWeb会議が「面倒なもの」にならないよう、社内の諸制度を適応させていくことがとても重要になります。
セキュリティの整備
Web会議ツールの中にはセキュリティに特に注力しているものもありますが、社内の端末やネットワークにウイルスやマルウェアなどがすでに侵入してしまっていれば元も子もありません。最悪の場合、部外秘の会議の情報が外部に筒抜けになってしまうということも考えられます。個人のUSBメモリの持ち込み禁止など、情報セキュリティに関する社内規定を策定し、その遵守を従業員に徹底させましょう。
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おすすめのWeb会議ツール3選
ここまで、Web会議のメリットや導入時の注意点についての一般的な説明をしてきました。では、具体的にどのようなツールを利用すればいいのか、以下に3つの代表的なWeb会議ツールをご紹介します。
Skype for Business
Skypeは通話ツールとして世界的な知名度を誇る無料通話サービスで、有料のSkype for Businessは大規模なグループ会議なども可能なビジネスプランです。1ユーザーあたり年間契約で月870円から利用可能です。Office 365というマイクロソフト社のWeb会議向けサービスを同時に利用することでセキュリティ性やファイル管理能力が高まるなどのメリットもあるのが特徴です。
Fresh Voice
1拠点あたり月額3,000円、1ヶ月の無料お試し期間あり、3クリックで会議を始められる簡単操作といったお手軽さが売りのWeb会議ツールがFresh Voiceです。品質にも定評があり、東大病院や気象庁でも導入されている人気のサービスです。
OmniJoin
映像や音声の高品質性、資料の同時編集機能などの多機能性が強みのWeb会議ツールがOmniJoinです。月額は9,600円からで、IT製品比較サイトの「ITトレンド」で2年連続資料請求数No.1という実績もあります。
まとめ
今回はWeb会議導入のメリットや導入の際に注意すべき点、代表的なWeb会議ツールなどをご紹介しました。Web会議は会議の効率化、コスト削減などに大きなメリットをもたらす画期的なシステムです。この機会にぜひとも一度導入を検討してみませんか。