決裁がスムーズに進む稟議書の書き方とは?秘訣を解説!

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公開日:2018.11.16

企業のお金を使って設備を導入する場合や、外部との契約を締結する場合には、起案事項を事細かに説明した稟議書を社内で提出し、承認される必要があります。稟議書には、その設備や契約が企業に対してどのような利益をもたらすかを明確に示さなければなりません。そのため、必要な項目を踏まえた上で適切な承認フローをたどる必要があります。今回は、稟議の一般的な承認フローと稟議書に含むべき項目について解説していきます。

稟議書とは

稟議書とは稟議のために回覧される書類のことです。そもそも稟議とは、会議を開くまでもないが企業としての決定が必要な事項について、稟議書を回覧して承認を受ける方法です。企業や官庁によって稟議のあり方や稟議書の書式は異なりますが、承認を受ける方法としての基本的性質は変わりません。この記事では一般的な承認フローと稟議書に含むべき項目について言及します。

決裁も同様に上司の許可・承認を得る作業として行われるものですが、稟議とは意味合いが異なります。稟議においては、権限の低い上司から高い上司へ書類が回され、複数人の間で順に承認が行われます。合議制を重んじる伝統的な日本企業らしい方法といえるでしょう。他方の決裁では、権限のある上位の役職者に直接承認してもらいます。企業によって異なりますが、より重要な事項の確認には稟議ではなく決裁を行う傾向があり、そうした場合には両者の区別は重要となります。その一方で、そもそも稟議が制度上なく決裁のみを設けているというような企業もあり、両者のあり方は一様ではありません。

 

稟議の一般的な承認フロー

稟議はルールに基づいて行われるのが一般的であるため、ワークフローも通常はルールに沿って運用されます。稟議のファーストステップは、まず当該作業に稟議が必要かどうかを、その金額や目的に照らし合わせて確認することです。確認の結果、稟議が必要となれば、誰に承認を得ればいいかを確認しましょう。その後、書類を規定の書式に合わせて作成します。まずは権限の低い上司に渡し、最終決定をする上司まで回していくようにしましょう。

稟議書はその後保存を行い、後で確認できるようにしておくことが重要です。誰が決定し、承認したかという記録が書類で残ることになるので、何か問題が起きた時には、実際に作業を実行する社員本人の身を守ることになります。また、書類の保存によって、会計の仕訳作業の時に何にどのような目的で使ったのかを確認でき、会計作業も迅速に行えるようになります。

しかしながら、稟議書は保存方法によっては紛失がしばしば発生します。そのような不安がある場合は、アプリケーションを利用した電子稟議の利用も検討すべきです。特に大規模な企業では、後から場所を問わずに参照しやすい電子稟議の利用が望ましいでしょう。

 

稟議書に何を含むべきか

5W1Hとコストを明確に

稟議書は、5W1Hに従って目的や理由、場所、時期、実際に担当する社員などを明確に記載することが重要です。これらに加えて、どれだけコストがかかるのかを明確にしましょう。このようにすることで、上司はその作業の実現可能性やコストパフォーマンスの判断がしやすくなり、素早く決定を出すことができます。逆に、これらが明確でない稟議書が回ってくると、上司は書類でわからないことを直接部下に問い合わせなければならなくなり、稟議や作業が遅延してしまいます。

その一方で、これらの項目を網羅するだけではなく、それらを簡潔に書くことも同時に重要です。多くの稟議書を日々目にする上司の立場からすれば、簡潔かつ分かりやすいものであることが望ましいでしょう。どのような項目がどの程度必要で、どのような順番で書くと分かりやすいのか、周囲にもアドバイスをもらいながら書いて行きましょう。

場合によってはエビデンスを添付

例えば何かを購入する場合、それがなぜ必要なのかを示さなければなりませんが、時と場合に応じて、そのことを裏付けるエビデンスも稟議書に添付しましょう。例えば、すでにオフィスにあるパソコンが老朽化しており、新型のパソコンをオフィスに新たにもう1台設置したい場合は、そのパソコンのCPUの速度や起動時間など客観的数値データを添付すればより説得力が増すでしょう。このような取り組みにより、より稟議がスムーズに通りやすくなります。

反対意見が予測される場合

稟議書がすんなりと通らないものである場合にはどうすればいいのでしょうか。まず、稟議書を上司に回す前にある程度調整を行い、最終的に上司の決定が正式に必要な場合に稟議書を回すというのが望ましいです。しかし要件によっては調整するほど十分な時間がなかったり、書類での説明で十分という場合もあったりするでしょう。そのような場合は、稟議書に問題点や想定される反対意見を明記し、それがどのように解決されるのか分かりやすく書きましょう。

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まとめ

稟議はルールに基づいて行われるのが一般的ですから、そのルールにしたがって何をどう伝えるか考えることが重要です。必要に応じて想定される反対意見への反論やエビデンスも合わせて記述し、スムーズな稟議を実現させましょう。

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