8月3日に行われた内閣改造の目玉として、とある大臣ポストが新設されました。その名も、「働き方改革」担当大臣。働き方改革は政府の重点施策の一つであり、今後の企業活動にとって、働き方改革はさらに重要となってくることが予想されます。総務が中心となって、今のうちから働き方改革を進めていくことが重要です。
「働き方改革」担当大臣新設
平成28年8月3日に、第3次安倍第2次改造内閣が発足しました。同日に行われた記者会見で、安倍総理大臣は「この内閣はいわば『未来チャレンジ内閣』だ」と述べ、未来への責任を果たすために飽くなき挑戦を続けていく決意を表明しました。
その未来チャレンジ内閣の最大の目玉として今回新設されたのが、「働き方改革」担当大臣。一億総活躍社会の実現に向けて、今回新設された働き方改革担当大臣のもとに「働き方改革実現会議」を新たに設置し、年度内をメドに働き方改革の具体的な実行計画を取りまとめることが明らかとなりました。
すでに取り組まれている、過労死等防止対策
働き方改革に先駆け、過労死等の防止対策はすでに取り組まれています。過労死等の防止のための対策を推進し、健康で充実して働き続けることのできる社会の実現に寄与するため、平成26年6月に「過労死等防止対策推進法」が議員立法として成立し、同年11月に施行されました。さらに当該法律に基づき、政府は平成27年7月に「過労死等の防止のための対策に関する大綱」を閣議決定し、過労死等の防止対策の推進に取り組んでいます。
総務が中心となって、働き方改革を進めていくことが重要
ここまで見てきたとおり、働き方改革は政府の重点施策の一つであり、今後の企業活動にとって、働き方改革はさらに重要となってくることが予想されます。そして、その働き方改革において重要な役割を担っていくのが、総務なのです。総務が中心となって、今のうちから少しずつ、働き方改革を進めていくことが大切です。
長時間労働の是正は喫緊の課題
働き方改革としては、長時間労働の是正や育児・介護との両立、同一労働・同一賃金の実現、メンタルヘルス対策の推進、テレワークの活用等の様々な取り組みがあり、どれも積極的に取り組んでいかなければならない課題です。とりわけ、長時間労働の是正は喫緊の課題であるといえるでしょう。
先に閣議決定された「過労死等の防止のための対策に関する大綱」では、平成32年までに週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下とする目標を掲げています。今後、労働基準監督署の監督指導等が徹底されていき、民間企業も対応が求められることとなるでしょう。
長時間労働の是正のため、各職場においては定時退社や年次有給休暇の取得促進等、それぞれの実情に応じた積極的な取り組みを行っていく必要があります。また、職場環境を改善することは、長時間労働の是正のみならず、業務の生産性向上も図ることができるため、大変効果的です。以下の記事を参考にしながら、できることから取り組んでいきましょう。
・関連記事:仕事の効率アップ!事例から学ぶ、職場環境を改善する7つのヒント
労働時間の適正な把握が重要
長時間労働を是正するためには、労働時間の適正な把握が必要となってきます。勤怠管理の重要性は、今後ますます増加していくことでしょう。
労働時間の集計を手作業やエクセル等の表計算ソフトで行っている場合、集計結果が出るまでに時間がかかったり、計算ミスや打刻漏れ等のトラブルが発生したりしかねません。また、労働時間の把握のために担当者の作業量が多くなり、労働時間が増加してしまったら本末転倒です。
勤怠管理ソフトなどのツールを活用しながら、労働時間を正確かつ効率的に把握することで、長時間労働の是正に寄与するとともに、より生産性の高い業務に時間を費やすことができるようになるでしょう。