普段の業務にAIを導入してみませんか?AI導入のプロセスについて解説

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公開日:2022.2.2

働き方改革を推進する中で、生産性が維持できなくなると先行きを懸念している企業は少なくはないでしょう。現在、多くの企業の経営課題である工数削減にAIの活用が注目されています。実際に、政府がAIの普及を推進し、多くの企業でAI・RPAの導入が一般的になっています。一方で、AIを導入してなにが実現できるのか、業務の中でどこにAIを活用できるのかが曖昧で、AIを導入していない企業が多くあることも事実です。そこで、今回はAIとはなにか、AIを利用してなにができるのかを説明します。また、AI人材でなくても簡単に導入できるAI予測分析ツール「Prediction One」を提供しているソニービズネットワークス株式会社の事業担当者である里見さんへお話を聞いてきました。

AIとは?AIを用いてできることとは

AI・AI人材とは

AIとは人工知能(ArtificialIntelligence)の略称です。コンピュータの性能が大きく向上したことにより、機械であるコンピュータが学ぶことができるようになりました。それが現在のAIの中心技術、機械学習です。機械学習の技術の発展により急激なAIの高度化が進んでおり、現在AIは、音声認識・画像理解・言語翻訳等の分野で人と同等以上の能力を有しています。これらを応用した自動運転車やドローン、会話ロボット・スピーカー、翻訳機、介護ロボット・医療診断補助などの製品・サービスは既に実用化の段階にあるか、実用化を射程に入れた研究開発が進められている状況です。
そして、そのAIの技術を用いてAIシステムを構築し、運用する人のことをAI人材と呼びます。2019年の調査によると、日本のAI人材は2030年までに最大で79万人の不足が懸念されています。

AIを導入するメリット

AIは導入していない企業からすると、得体の知れない不安なものと捉えられることは少なくありません。しかし、AIを業務に導入することで、日々の業務が効率化するなど以下のさまざまなメリットが存在します。

  • 生産性の向上が期待できる

AIは人と違い、休息をとる必要がありません。そのため、稼働し続け、生産性の向上が期待できます。

  • 市場のニーズをいち早く把握できる

AIは大量のデータを分析し、予測ができます。市場分析や顧客ニーズを明確に把握したいときに有用です。

  • データの分析や予測を高い精度で行える

大量のデータを分析できるので、人間がデータ分析を行うよりも格段に効率良く、高い精度の分析ができます。

  • コミュニケーションの質が向上する

AIの自動翻訳や通訳機能を利用すれば、海外の方や障害がある方とも円滑にコミュニケーションができ、コミュニケーションの質が向上します。

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専門知識がなくてもデータ分析ができる「Prediction One」とは

「Prediction One」とは

先に説明した通り、AIは専門的な知識が必要で、漠然と難しいと感じる人は少なくないでしょう。ソニービズネットワークス株式会社が提供する「Prediction One」は、専門的な知識がなくてもデータ分析が可能なツールです。申し込みが21,000社を超え、さまざまなお客様の問題解決に役立ってきました。この「Prediction One」の開発にかけた想いやデータ分析のニーズ、活用事例を事業担当者であるソニービズネットワークス株式会社の里見さんへインタビューしました。

--「Prediction One」はどのようなサービスなのでしょうか

簡単に言うとAIによる予測分析ツールです。お客様の手元にあるExcel等のデータを用いてさまざまな予測を簡単に行うことが可能です。

--「Prediction One」の誕生のきっかけをお聞かせください

「Prediction One」はソニー本社の研究開発組織である『R&Dセンター』によって開発された分析ツールです。同センターにグループ各社からデータ分析の依頼が数多く寄せられ、自分たちの行っている業務を他の社員でも簡単に行えるようにと「Prediction One」が生まれました。

--データ分析と聞くとハードルが高いように思えます。専門的な知識がなくても簡単に導入が可能なポイントはどこでしょうか

従来、AIを用いたデータ分析というのはデータサイエンスやプログラミングといった専門知識が必要でした。ビジネスの現場では、データを保有していながら分析はデータサイエンティストに高い報酬を払って任せる。もしくは、手つかずのままにしている企業が多いのが現状だと思います。しかし、「Prediction One」はその「データサイエンティストに任せていた部分」を担うツールです。データサイエンティストがあらかじめ開発したアルゴリズム(計算手順、やり方)が格納されているので、ユーザーはデータを入れるだけで簡単に分析結果を得ることができます。ユーザーは画面に沿って設定を行い、開始ボタンを押すだけで良いのです。

▲データサイエンティストに任せていた部分をPrediction Oneが担ってくれる

-- データサイエンティストが不足する今、専門人材なしにデータ分析が行えるのは助かりますね。

はい。専門知識がいらないため、営業部やマーケティング部といった現場レベルで「Prediction One」をご活用されているお客様が多くいらっしゃいます。現場の方は業務知識を保有しているので、データサイエンティストよりむしろ精度や実用性が高いAIモデルを作成されることも多いです。
もちろん、データ分析を時短化したい、効率化したいという理由から「Prediction One」を利用されるデータサイエンティストもいらっしゃいます。知識がない方から専門家の方まで、幅広いお客様にご利用いただけていますね。

--他社のツールと「Prediction One」との違いや特徴を教えてください

ポイントは3つです。1つ目は繰り返しになりますがシンプルで簡単に使える点です。「Prediction One」は、AIの仕組みや統計分析などを知らなくても利用いただけます。だれでもクリックだけで簡単に操作ができ、予測できるという点は開発の際に非常に重きをおかれています。
2つ目は予測した理由が分かるという点です。例えば、ある金融機関が融資する際の貸し倒れリスクを予測するとします。「Prediction One」では「どのデータ項目」が「どの程度予測結果に影響を及ぼす」のかを可視化してくれるため、そのAIモデルの確からしさを確認することができます。上司や同僚への予測根拠の説明にも役立ちますし、人が判断を行う際にどのポイントに着目すれば良いかの示唆を得ることもできます。今まで業務担当者のみが保有していた暗黙知を形式知化できるという点でも、有用性が高いのではないでしょうか。

▲データ項目ごとに寄与度が確認できる

3つ目は導入しやすい価格である点です。AIのビジネス適用は未だ黎明期にある状態のため、いざ現場に導入しようとしても経営層が納得しない、ROIが見えにくいというお声を多くいただきます。よって試験的に導入しやすいような価格設定を心掛けました。他社ツールと比較しても非常に低価格なので、現場の方々が一人一ライセンス使っていただくことも可能かと思います。

実際に「Prediction One」を導入したお客様の声

--人事部でのデータ分析はどんな分野に適用できるのでしょうか。

離職者の予測に使われることが多いですね。それまでは離職者を減らすために漠然と1on1をしていた企業様に、「離職の要因を分析することで適切な施策を打つことができた」と言っていただけました。

――Prediction Oneを導入した事例の中で印象的なものを教えてください

ある金融のお客様が、もともと社内でデータ分析をしていたものの、IT部門の担当者に属人的になってしまっていたため「Prediction One」を検討されていました。当初、社内に「Prediction One」を推奨した際は、「AIのような得体のしれないものを利用するのか」という現場の抵抗が多く存在したそうです。しかし、従来手法での分析結果と「Prediction One」を利用した分析結果を比較するABテストを粘り強く行っていったところ、「Prediction One」の分析結果の方が顧客から良いレスポンスを受けられるということが証明され、現場から好意的な評価を得られたことが印象に残っています。ツール導入というのは、やはり現場の納得無くして成功なし得ません。これは、どのツールやシステム導入にも共通して言えることだと思います。実際この企業様には継続してご利用いただいておりますし、きちんと効果を提示することで現場にも受け入れてもらえるツールだという事実は「Prediction One」を提供していく上で大きな自信になりましたね。

▲分析精度が視覚的に分かりやすいよう工夫されている

--「Prediction One」を提供される際に気を付けていることを教えてください

お客様に「Prediction One」の利用イメージを描いてもらうことですね。業務内容をお伺いして、「Prediction One」で解決できそうな課題は何か、協議して運用方針を考えていただきます。「AIが現場で作れる」だけではなく「AIを活用して業務課題を解決」していただきたいので、導入後にどうしていきたいのか、一歩先までお話するようにしています。

▲ソニービズネットワークス株式会社 AIビジネス開発部 AIソリューション営業課 課長 里見さん

「Prediction One」が世の中を変える

--今後どの企業の方に「Prediction One」を使ってもらいたいですか

業界・職種を問わずに使っていただきたいですが、特にAI導入に対して敷居が高いと感じている方々にはぜひお試しいただきたいですね。AIのビジネス適用がいかに身近になっているかを実感していただけると思います。
昨今、新型コロナウィルスの影響もあり日本企業のデジタル化は急速に進んでいますが、データは蓄積しているだけでは意味がありません。データを分析して、付加価値を生み出すことではじめて真のデジタル化に成功したと言えるのではないでしょうか。「Prediction One」は、ビジネスにおける意思決定を高精度化、迅速化できるツールです。「Prediction One」を通して社内に眠っているデータを活用し、生産性を向上していただければと思います。

 

まとめ

今回はAIとAI分析ツール「Prediction One」についてご紹介しました。一見、敷居が高いと思われがちなAI導入ですが、いざ導入してみるとメリットがたくさんあります。現場には多数の暗黙知が存在すると思います。「Prediction One」を活用し、現場の暗黙知を形式知化し、より良いビジネスの意思決定を体験してみてください。

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